材料力学や材料強度試験でよく登場する『降伏』というワードについて、3分でサラッと解説していきたいと思います。
降伏点って何?どうやって求めるの?などなど基本的な疑問を抱えてる人は、簡単に要点がつかめますのでぜひ読んでみてください!
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降伏点とは?
材料を引っ張ると、変形の初期では負荷の大きさに比例して変形していきます。すなわち『応力』と『ひずみ』が比例関係にあり、この時点の材料は負荷を取り除くと元の大きさに戻ります。こういう変形挙動を『弾性変形』といいます。
その後さらに引っ張っていくと、突然大きく変形が進みはじめます。こうなると、もはや材料は負荷を取り除いたとしても元の大きさには戻れず、変形が残ってしまいます。こういう変形を『塑性変形』と言い、負荷を取り除いたあとに残る変形のことを『塑性ひずみ』とか『永久ひずみ』とか言います。
このように材料が弾性変形の限界を迎えて、塑性変形に移行する現象のことを『降伏』と言い、そのときの限界の応力のことを『降伏点』と言うわけです。材料が「もうだめだぁ」となってしまうってことです。面白いネーミングですよね。
記号は普通σy(シグマワイ)を使い、単位は普通【MPa】です。英語では【yield stress・イールドストレス】と言います。
下の絵は、鉄鋼材料の典型的な応力ひずみ曲線です。応力ひずみ曲線というのは、材料の引張試験をしたときに得られる応力とひずみの関係をグラフに描いたものです。
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図の中で、原点から直線で伸びている部分が弾性変形の範囲です。見ての通り、応力とひずみが比例関係にあるのが分かります。その後ある点で応力がガクッと落ちて、応力があまり変化せずにひずみだけが大きくなるウロウロした区間があります。
このガクッと落ちる点で起きている現象が『降伏』です。ちなみにこのガクッと落ちる点の応力を『上降伏点』と言い、その後のひずみだけがだらだら大きくなる領域の応力を『下降伏点』と言います。
降伏点は引張試験によって求めます。引張試験では、材料にかけている荷重の大きさと変形量を測定します。測定した荷重を試験片断面積で割ることで引張応力が求まります。また、伸び(変形量)を初期の試験片長さ(標点間距離といいます)で割ることでひずみが求まります。

これらをグラフ用紙にプロットすることで応力ひずみ曲線が得られます。
降伏点を知るためには、描いたグラフからさきほど説明した上降伏点や下降伏点に当たる点の応力を抜き出せば良いわけです。
実は今回説明したような、ガクッと突然塑性変形が始まる『降伏』という現象はすべての材料で出現する訳ではありません。というより、炭素鋼のような限られた材料でのみ見ることができる現象です。
その他の金属材料でも弾性変形から塑性変形の移行はもちろん起きますが、炭素鋼で起きるような降伏と比べてもっとゆるやかに起きます。
このような材料では、明確な弾性変形の限界の応力が定義しにくいため降伏点ではなく『耐力』というものを採用します。これについては別の記事で説明したいと思います。
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